2010年産カリフォルニア・シャルドネは、冷やしすぎるな。

chardonay

 

ナパ・ヴァレーレジスター(Napa Valley Register)より、ワインを保管する時の温度についておもしろい記事がありました

 

この記事によると、

シャルドネを冷やしすぎると、甘くなる。

2010年産のシャルドネ(カリフォルニア)は酸味が強いので、涼しいぐらいの温度で保管しないとフルーティーさを味わえない。

という。

 

アメリカでのシャルドネ人気はすさまじく、アメリカで売れるワインの1/5はシャルドネというほど。

シャルドネというとドライなワインというイメージがありますが、実は甘く、それが人気の源泉とのことです。

そして、その甘さの原因は、保管温度にあるといいます。

後で紹介しますが、記事で取り上げられた銘柄を飲む時のおすすめ温度が16°C~18°Cなので、冷蔵庫で保管する冷やしすぎになるようです。(その結果、甘くなります。)

 

とは言っても、日本の夏の暑さを考えると、冷蔵庫に入れたくなりますねぇ。(実際、私は白ワインを必ず1本冷蔵庫で保管しています。)

今度、カリフォルニアのシャルドネを飲む時は、16°Cぐらいで保存して飲んでみたいと思います。

今冷蔵庫の中に眠っているのは、そのまま飲むとして。

 

最後に記事で紹介されているワインを書いておきます。

フロッグス・リープ ソーヴィニヨン・ブラン2010(2010 Frog’s Leap Sauvignon Blanc)

ナパ・ヴァレー産で23ドル(約1,840円)。

「シャルドネでないの?」というツッコミはしないでくださいね。(笑)

恐らく、毎週おすすめしているワインとして紹介されていると思うので。

ただ、保管温度にはついては言及されています。

「冷蔵庫の中で保管すると、このワインは消えてなくなる。」とまで書いていますから、保管する時はご注意を。(冷蔵庫で保管すると、酸味を味わえなくなるようです。)

そして、飲む前一時間以上前のワインを開け、16度~18度の状態で保てば、このワインを堪能できるようです。

引き締まった、さわやかなレモン風味がして、紅茶のような後味を楽しめるようです。
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ワインの休日(2011/07/10 Wine Day at Sheraton)

ワインの休日@神戸ベイシェラトン

神戸ベイシェラトンにて、ワインイベント「ワインの休日」があります。

これまでも行われていたイベントのようですが、私は未経験。

知り合いによると、かなり多くの種類を試飲できるとのこと。

5000円とお金はかかりますが、ワイン試飲・オードブル・メイン料理・チーズ・サービス料込みの価格なので、それほど高くないと思います。

なによりも、40種以上のワインが無料試飲(有料は20種類以上)できるのがうれしい。

これまで飲んだことのないぶどう品種を試せるのが、なんともうれしい。

ちなみに、日本のワイナリーでは、丹波ワインさんが来られます。

阪神間の方は、行かれてみては?

(会場で私を見かけましたら、是非声を掛けてくださいね。)

詳しくはこちら。

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消費者ニーズを取り込んだフランス・ラングドック・ルーション地区に注目。

Vinexpo 2011

 

イギリスの新聞・ガーディアンのオンライン版によると、

フランスのラングドック・ルーション地区のワインがイギリスの小売店を救っている

ようです。

なんだか、まどろっこしい言い方ですが、要は「ラングドック・ルーション地区のワインがイギリスで売れている。」ということになります。

 

ラングドック・ルーション地区と言えば、お世辞にも人気のあるワイン産地ではありません。フランスでは、ボルドーブルゴーニュなどの方がずっと高い人気を誇っています。特に、イギリスではフランスワインがよく売れる(イギリスのワイン売上数量の三分の一を占めるほど)ので、ボルドー・ブルゴーニュ好きのワイン愛飲者は多いようです。

 

ただ、不景気の影響はイギリスの消費者にも及んでおり、特に給料が上がらない中での食料品価格の上昇はかなり痛いようです。そのため、ワインも低価格志向が強くなり、ニュージーランドアルゼンチンの比較的安いワインの売れ行きが伸びているようです。

 

そうは言っても、フランスワインへのニーズが高いのも事実。そこで、注目されだしたのが、ラングドック・ルーション地区なのです。この地区は、約3万ほどの生産者がいるなどそれほど大きな醸造家がいません。そのためか、ラングドック・ルーションワインのプロモーションもできず、あまり日が当たらなかったようです。

 

しかし、消費者の低価格志向で、ラングドック・ルーション地区が一躍人気に。特に、イギリスのワインショップ大手のマジェスティックワインは、価値あるワインの一つとしてラングドック・ルーション地区のワインの販売を強化しているようです。

 

一方、ラングドック・ルーションの生産者も、消費者ニーズを考えたワイン作りやプロモーションに力を入れているようです。例えば、若い人向けに低アルコールのモスカートを使ったワインを開発したり、これまでにはなかったシラーとグルナッシュをブレンドしたり。伝統にとらわれない開発姿勢が、販売者の関心を読んでいるようです。

 

ここまで読めば、比較的安いラングドック・ルーションのワインを飲みたくなるもの。記事でも、いくつかのブランド(シャトー)が紹介されていました。

  1. ドメーヌ・ド・ヴィラマジュー(Domaine de Villemajou):もともとフランスのラグビー選手であったジェラール・ベルトラン(Gerard Bertrand)がオーナーのシャトー。楽天市場で探す
  2. シガリュス(Cigalus):白ワイン。シャルドネとヴィオニエ主体。
  3. ジェラール・ベルトラン ラ・フォルジュ(Gerard Bertrand La Forge):カリニャン・シラー。フルボディ。楽天市場で探す
  4. シャトーポール・マス(Château Paul Mas):シャトーは、ドメーヌ・ポール・マス。シラー・グルナッシュ。楽天市場で探す
  5. アロガント・フロッグ(Arrogant Frog):シャトーは、ドメーヌ・ポール・マス。オーストラリアで人気。赤・白・ロゼで全部で8種類ある。楽天市場で探す

ラングドック・ルーション地区と言えば、ヴァン・ド・ペイが多く、AOC格付けが少ないためか、比較的値段は安く買うことができます。

ただ、小規模シャトーばかりなので、選ぶのが大変ですね。

上のワインを飲んだ方がおられましたら、是非ご感想をお寄せください。

※ マジェスティックワイン(Majestic Wine)のサイトはこちら。

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地域からぶどう品種へ、世界トレンドに悩むフランスのワイン業界。

The new La Source label

 

フランスの国際ニュースチャンネル・フランス24(France24)オンライン版によると、フランスワイン業界がワインのマーケティング手法で苦悩しているようです。(記事のタイトルは”French wine industry ponders radical shift in marketing strategy”)

 

フランスワインのマーケティングの特徴は、生産地(ボルドーブルゴーニュなど)を前面に押し出すこと。

ワインショップなどで売っているフランス産ワインを見てもらえばわかるのですが、そのラベルには「産地」の表示があれど、「ぶどう品種」は書かれてありません。今でこそ、「ブルゴーニュの赤ワインで使われているぶどう品種=ピノ・ノワール」とわかるのですが、昔(といっても2年ほど前ですが)は店員さんに聞いていました。(今思えば、少し恥ずかしい。)

 

一方、アメリカやオーストラリア・チリなどのニューワールドのワインは、ぶどう品種(カベルネ・ソーヴィニヨンメルローなど)を明記してマーケティングをしています。

 

この違いを

産地=テロワール主義

ぶどう品種=セパージュ主義

とも言う(「葡萄酒の戦略」より)のですが、世界の潮流はセパージュ主義。

つまり、ぶどう品種を明記したワインの方が、売れているのです。実際、60%のワインインポーターは、セパージュ主義を採ったワイン(ぶどう品種をラベルに明記したワイン)の販売量が今後増えると予測しています。

 

また、安くて旨いワインを求める一般的な消費者の多くは、ぶどう品種で選ぶことが多いのも事実。ワインに安さを求めようと思えば、AOCなどの規制の強いフランスよりも、規制に縛られることなく自由にさらに安い労働力を使ってワイン作りができる南米や南アフリカの方が、価格競争力があるのは容易にわかります。これらの国はワイン作りにさほど歴史がないので、ぶどう品種しか選択基準になりえません。(例えば、「南アフリカの◯◯地方で作りました。」と言われても、ピンと来ないので。)

 

フランスワイン業界もこの潮流を取り込もうと、産地よりもぶどう品種で売り込もうという改革を正式に行ったのですが、やはり抵抗があり進んでいないようです。考えて見れば、そうですよね。これまで、「産地」はフランスの強みであったのですから、その強みを捨てることには相当な抵抗があるはず。

 

2008年にはワイン生産量世界第一位の地位をイタリアに明け渡したといえども、世界の主要ワイン輸出国であることには変わりありません。しかも、ワイン生産には長い歴史があり、長年守られたルール(AOCのなどの規制)も存在しています。その”ワイン強国”のフランスが、セパージュ主義という世界のトレンドに合わせることには、強い反発があるのは当然。

 

一消費者として言わせてもらえれば、ラベルにぶどう品種ぐらい書いて欲しいですね。ブルゴーニュの赤ワインならわかるのですが、ボルドーの赤なら想像しなくてはいけません。これは、それほどワインに詳しくない消費者にはきつい。せっかく、高いワインを買って飲むのだから、ぶどう品種を確かめながら飲みたいものです。ワインを飲むの時に、ぶどう品種やその特徴などを確かめることができれば、ワインの楽しみがもっと広がるように思います。

 

とはいいつつ、伝統のあるフランスのテロワール主義を捨て去るのも何か惜しい。テロワール主義で売れれば、万事解決なんですが。

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セパージュ

フランス語で、ぶどう品種のこと。

セパージュワインとは、ラベルにぶどう品種を明記したワインことを言う。ニューワールド(アメリカオーストラリアチリ南アフリカなど)には、セパージュワインが多い。

セパージュを前面に出すマーケティング手法を、セパージュ主義とも言う。

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テロワール

ぶどうの生育に影響を与える、畑の土壌や地勢、気候など、その土地固有の条件のこと。

産地を前面に出すフランスワインは、テロワール主義を採っている。

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価格急騰している2010年産ボルドー、お買い得なのはどれ?

bibendum Bordeaux 2010 En Primeur tasting-71

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のブログから。

先週(6/17の週)から、2010年産ボルドーーワインの販売が始まっているようです。

しかし、その値段がかなり上がっている模様。その例としてシャトーポンテカネが取り上げられています。その価格と値上がりぶりは、

 

シャトー・ポンテ・カネ(Chateau Pontet Canet)2010年産は、12本で2175ドル。(約174,000円)

2009年産よりも40%値上がりし、2005年産の2倍の価格。(楽天市場で探す

 

というからすさまじい値上がりです。シャトーポンテカネは、ジスクール(Giscours)・グリュオラローズ(Gruaud Larose)・カロン・セギュール(Calon Segur)の値上がりに続いて、値上がりしている銘柄。一本あたり、14,500円というから、少しお高い。これはフランスでの価格なので、日本ではこれに輸送費や関税などがかかり、さらに高くなります。なかなか手が届かないワインですね。

 

ボルドーワインの値上がりは、ラフィット(Lafite)やペトリュス(Petrus)のような高級ワインだけでなく、以前はそこそこの所得の人でも手を出せた銘柄まで値上がりしているようです。

 

そこで、記事ではお買い得ワインが紹介されています。そのワインとは、

  1. シャトー・カプベルン・ガスクトン(Château Capbern Gasqueton,(from Calon-Segur) Saint-Estèphe )£140 ($225):カロン・セギュールが所有しているシャトー。約18,000円(一本あたり約1,500円)楽天市場で探す
  2. シャトー・プティ・ボック(Château Petit Bocq, Cru Bourgeois, Saint-Estephe) £125.00 ($200):約16,000円(一本あたり約1,333円)楽天市場で探す
  3. シャトー・ラ・グラン・マイユ(Château La Grande Maye, Côtes de Castillon) £75.00 ($120):約9,600円(一本あたり約800円)
  4. シャトー・テシエ(Chateau Teyssier, Saint-Emilion )£130.00 $210 :約16,800円(一本あたり約1,400円)楽天市場で探す
  5. シャトー・ボーモン(Château Beaumont, Cussac )£95.00 ($150):約12,000円(一本あたり約1,000円)楽天市場で探す
  6. シャトー・レイノン(Château Reynon, Premieres Cotes de Bordeaux) £90.00 ($145):約11,600円(一本あたり約966円)楽天市場で探す
  7. シャトー・メオム(Château Meaume, Bordeaux Superieur) £44.00 ($70):約5,600円(一本あたり約466円)
  8. シャトー・ピュイゲロー(Château Puygueraud, Côtes de Francs) £100.00 ($160):約12,800円(一本あたり約1,066円)楽天市場で探す

の8銘柄。(価格は12本あたり)

楽天市場で調べると、どれも2000円~4000円ほどします。

もちろん、日本で売っているのは2010年よりも前のヴィンテージになるので、値上がり傾向の2010年産はさらに高くなっていることでしょう。

少し高いワインになりますが、どうせ飲むなら海外メディアが薦めるのを飲んでみたいもの。

そして、その薦めるワインを自分なりに評価するのは、楽しいことです。(もちろん、飲んだワインと其の評価を記録することが前提になりますが。)

 

2010年産のボルドーが日本に到着するのはいつごろになるのでしょうか。

待ち遠しくなりました。

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ワインのボトル表示のアルコール度数、実際よりも低いのはなぜ?

Wine, wine, wine

 

ロイター(Reuters)に興味深い記事がありました。記事のタイトルは、

Why is wine getting hotter?

訳すと、

ワインのアルコール度数が表示よりも高くなるのはなぜ?

でしょうか。

特に、ニューワールド(アメリカ合衆国、オーストラリアなどの新しい産地)で、実際のアルコール度数が表示よりも高くなる傾向があるようです。

どの程度の差があるのかというと、

  1. 赤ワイン:実際のアルコール度数14.1%→表示は13.6%
  2. 白ワイン:実際のアルコール度数13.5%→表示は13.1%

ほど。

考えられる要因として、

地球温暖化

があります。しかし、温暖化がアルコール度数が高くなった要因ならば、大部分のワインで「実際のアルコール度数>表示のアルコール度数」となるはず。実際には、赤なら13.6%や13.7%、白なら13.1%や13.2%が実際のアルコール度数なら、そのまま表示されています。なので、地球温暖化が犯人ではなさそう。

 

一番可能性が高いのは、

一定のアルコール度数の方が好まれる

から。ワインは教養の高い(sophisticated)人の好むお酒として考えられることが多く、酔うための飲み物という認識は低い。ならば、アルコール度数はそれほど高くない方がいい。(「アルコール度数が高い→酔いたいために飲んでいる」と思われるため。)

 

しかし、酔っていい気分になるのも、ワインを飲む楽しみの一つ。実際には、ある程度アルコール度数が高い方がいいんでねぇ。世間体は低アルコールにしつつ、実際にはそこそこアルコール度数が高い。ワインを飲む人は、この状態(実際のアルコール度数>表示のアルコール度数)がいいわけです。なので、世界で売上を伸ばそうとするワイン醸造家、特にニューワールドのワイン企業は、実際のアルコール度数よりも低く表示するわけです。もちろん、表示の規制や税制で許される範囲ですが。一般的に、フランスやイタリアなどの伝統的なワイン生産国(記事では「オールドワールド」と呼ばれています)のワインは、ニューワールドよりもアルコール度数が低いとされているので、ニューワールドがオールドワールドの牙城を崩すために、アルコール度数を低く表示しているとも読めます。

 

かといって、低すぎるとその品質に?マークが付くので、

赤なら13.5%、白なら13%

にしているようです。

 

実際のアルコール度数は、年々上がっているようです。(記事では、ボルドーの白とチリの赤が上昇例として挙げられています。)これは、

実際のアルコール度数が高い方が好まれる=売れる

からでしょうか。昔と今の消費者の嗜好性が、変わっていると読むことができます。(表示の度数ではありません。)

 

正直言いまして、これまでワインを選ぶ時に、アルコール度数はあまり見ませんでした。ちなみに、アルコールが与えるワインへの影響として、

ボリューム感、口中で感じる厚みやとろみに寄与して、ワインにコクを与える

ようです。(「ワイン完全ガイド」より)

これからは、アルコール度数も見てみようと思います。(実際の度数とは違いますが)

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ワインブームはまた起こるのか?

Vinexpo2011

 

イギリスの新聞インディペンデント紙(THE INDEPENDENT)オンライン版によると、

ワイン人気が世界的に復活する

らしい。

その根拠として、

若者がワインに対して関心を持っている

ことを挙げている。

記事によると、フランスではこれまで

ワイン=親父の飲み物またはおばあちゃんの飲み物

と若者に考えられていたみたいです。

しかし、これが今では、

ワイン=ファッショナブル、上品、教養がある飲み物

と考えられ、かなりその地位は向上しています。

特に、アジア諸国(中国と香港など)がその傾向が強く、高価なブランド品や高級料理を食べる成金とは違い、ワインを飲むと洗練された人とみなされるので、ワイン(特に赤ワイン)に人気が出ているようです。

ワイン好きとしては、喜ばしいことです。

ただ、ワイン復権を声高に叫ぶのが、

ヴィネクスポ(ボルドーで開かれるワイン見本市)の最高幹部

というから、ポジショントーク(自分に都合のいいことを大げさに言う事)じゃないのか、と勘ぐってしまうところ。

ちなみに、世界最大のワイン輸入国のイギリスでは、白ワイン(特にピノ・グリ)をパブで飲むのが若者の流行りの模様。

一方、日本では、イオンがワインの販売を強化するなど、小売側ではワインに熱視線を送られていますが、人気のほどはいかに。

ヴィネクスポの公式サイト(英語)

イオンリカーの公式サイト

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フランス南西地方の修正・ネグレットの追加を行いました。

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フランス南西地方

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