先日、神戸のJR三宮駅ビルにある本屋さんで、見たことのないワイン雑誌を見つけました。
こちらの書店は、入り口に売れ筋商品や店員さんのおすすめの一冊が陳列してあり、アマゾンにはない楽しさがあります。また、会社帰りに寄る人がほとんどで、今どきのサラリーマン(「マン」ですが女性を含めています。ちなみに私はサラリーマンではありません)が、どんな話題に興味を持っているのかを肌で感じることもできます。そう、マーケティングリサーチにはぴったりな本屋さんなんです。(駅近にあるので、売り場面積が小さい割に、よく混んでいるお店です。)
ワインにもかなり興味がある(できれば、ワインに絡んだ商売をしたいほど)ので、ワイン雑誌もたまにチェックします。普段見るのが、ワイナートなど。ただ、既存のワイン雑誌は、
ワインに詳しいワイン好き
をターゲットにしているので、正直それほどおもしろいとは思いません。(私自身、読むよりも飲む方が好きなもので)今回も、今月のワイナートをチラ見しようと思い、料理本コーナーに行ったのですが、そこに見たことのないワイン雑誌に遭遇することになります。
その雑誌のお名前は、
wi-not(ワイノット)
といい、”Why not?”と掛けています。このネーミングを見て、ワイナートとは違いかなりはじけているイメージを持ちました。ネットで調べてみると、
編集部だけの自己満足、難解なワイン表現から脱却します。読者にとって分かりやすく、読めば紹介されているワインが飲みたくなる、本当の意味でワインがわかる表現を目指しています。(PRサイト・Dream Newsより)
とあり、初印象とぴったり。普段から、
ワインを民主化できないものか?
と考えている自分としては、先にヤラレタ感があるものの、同じムーブメントを作ってくれる同士ができたことなので、うれしくもあります。
実際、ちらっと立ち読みしたところ、
料理と各種ワインとの相性度チェック
みたいなコーナーがあり、ワイン初心者が持つであろう
マリアージュ(ワインと料理との相性)ってそれほど大切なの?何でも合うんじゃないの?
という疑問に答えてくれています。いやぁ、すごいです。うれしいです。
ただ、少し残念に感じたこともありました。それは、
まだまだ難解な表現がたっぷり
だったこと。普段使わないような表現が、依然多く使われていました。この文書を読んで、ワイン初心者が心の底から飲みたいと思うかは、疑問です。
わかり易い言葉で表現する難しさも、十分承知しています。だって、誰も今までしなかったんだから。でも、そこをワイノットにはして欲しかった。これから期待したいと思います。
また、2500円以下のワイン特集では、
編集部と限りなく読者目線に近い4名のテイスターが200本近いワインを試飲して、今飲むべき100本をご紹介します。(Dream Newsより)
とあるものの、特別ユーザー視点から考えたとも思えませんでした。
ワインというと、
ソムリエなどの専門家と一般ユーザーとの情報格差が大きな商材
であるので、なかなかユーザー視点で解説するのは難しいと思います。ネットではなく、ましてや紙媒体となると、大きなチャレンジもやりにくい。でも、そこを、ワイノットにはして欲しいと思う私でした。
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